書道をもっと身近に、私なりの方法で。 - りじゅセン

書道をもっと身近に、私なりの方法で。

プロに聞いてみたシリーズ
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こんにちは、書道家の繁本香菜です。
突然ですが、日常生活の中で書道に触れ合う機会はありますか?

私個人の考えとして、書道の世界は狭くて、このままでは衰退してしまうと考えています。

書道をしている人にしか分からない世界、、、
そんな世界があるからこそ、向上心を持って学べるのでありますが、 世の中の多くの方々に書道を身近に感じていただければ、 書道家の私たちも皆様に楽しんでいただける機会を提供することができると考えます。

敷居が高いと言われがちな書道。そんな書道をより身近に感じていただくために筆を執りました。楽しんで読んでいただければ幸いです。

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書と日常のブレンド

私は書道を身近に感じていただくために、空間の中の書を大切にしています。

公募展での作品は、美しくパネルに貼り付けて、会期修理後は剥がされることも多いのです。制作した作品を処分、、、断捨離が苦手な私にとって、苦痛な作業でもありました。もったいない精神が現れてきます。

そこで、展覧会が終わった後も生活空間の中にも取り入れられるような書作品を考えたいと思いました。
〈飲食店の壁に書作品〉〈居酒屋さんのメニューが筆文字〉〈玄関に書作品〉。この【書と日常のブレンド】で、書道をされていない方にも、書道に興味を持っていただけるのです。

そのような考え方を持つ私は、自由奔放に書道の活動をしています。そのことに対し様々な評価をされてきました。

でも、私個人の意見として、書道に興味を持っていただくために、デザイン書道をしたり、書道パフォーマンスをしたり、、、そのような手段があって良いと考えています。
もちろん、大学や書道会の書道展ではその方針に従った上での話です。

だからこそ、私は書道教室の生徒様にも、書道パフォーマンスの出演のご提案をさせていただくのです。

書道ラベルの文字もそうです。古典的な書道家、デザイン書道家、どちらの作品にも私は魅力を感じています。そんな魅力的な書が、日常生活の中にたくさんあるのです。
そのことを書道教室で伝えていきたい!そう考えています。

美的感覚とニーズの違い

書道展は、書道の経験がある方でないとなかなか入ることがなく、またわざわざ会場に足を運んでまで見たいと思わないかと考えます。

そこで友人が提案してくれたのが、カフェ空間の中で書道展をすることです。これなら、食べることを楽しみながら、自然と書道に触れ合うことができますよね(^ ^)
カフェのお客様にも書道に興味を持っていただけるきっかけになるのです。

カフェ個展においては作品販売もさせていただきました。他の雑貨屋さんや飲食店でも委託販売をさせていただいています。

私のようなまだまだ未熟な者が作品販売をしたり、書道の作品やお手本のご依頼を受け、報酬をいただくこと。それに対しての否定的な意見が出ることは覚悟していました。
しかし作品を受け取ってくださる方に幸せや感動を感じていただくことが、最優先であると私個人は考えています。
もちろん、実力不足、勉強不足であることは、私の反省点であり、これから改善しなければならないことは自覚しています。

人によって美的感覚や好みは違います。ニーズだって違います。「香菜さんの字で書いてください」「デザイン書道家の〇〇さんのように書いてください」といったご依頼もあれば、「本格的な書道の紙を使用してください」「紙は何でも良いですよ、練習用や安いもので」などそのときによってご依頼いただく詳細は異なるのです。予算だって違います。

そのため、他者の作品の紙や道具に対しての意見を持つことはありますが、私は非難をすることは決してしないと決めています。作品が完成するまでの詳しい過程は、依頼者と作成者しか把握できていないのです。

だからこそ、私は他者の作品に対して何か疑問に思った際は、作成者本人に質問することが何よりも大切であると考えています。

個展のワークショップで交流しよう!

カフェ個展の在廊の日に、ワークショップを開催しました。その名も〈食いしんぼう香菜のメリクリ書道展〉。クリスマスイブに書道のワークショップを開催しました。葉書に字を書くワークショップです。

カフェのファンの方々、カフェの経営者の御家族、高校の同級生たち、高校の先輩とその御家族、写真家の方、たくさんの方々が来てくださいました。

書道は人と人との交流です。

書道のイベントをしていると素敵な方々との出会いの場が増えます。何事も人としての魅力が大切であると実感する毎日です。私がこのカフェ個展が楽しかったこと、たくさんのお客様が来てくださったことも、経営者様のお気遣いや、この書道展を企画してくれた友人のお陰であります。

こうしてブログで文章を書かせていただきたいと思ったのも、ブログの運営者様が仕事に対して前向きで、文章添削も丁寧にしてくださり、進路相談も親身になって。
そしていつも体調のことも気に掛けてくださり、私もこんなに思いやりが持てる社会人になりたい、と思ったからです。

だからこそ、私も素敵な人になりたいと思います。決して、人のことをネット上で非難したりはしません。
私も人間であるため、やはり嫌なことだってあります。そのようなときは、直接、相手に伝えるのです。

人の過去も背景もわからない状態で非難・中傷するのは、私は違うと思います。私の大好きな方々は、いつも真正面から向き合ってくれます。

書道教室に遊びに来てね\(*ˊᗜˋ*)/

私の書道教室では、まず私と生徒様との距離を近付けることを意識しています。技術を伝えるだけの書道教室では、人と人との交流が途絶えてしまうからです。

賛否両論ございますが、私のコンセプトは、【居場所になる書道教室】にすること。書道教室に来ると笑ってる時間が多くなる、心が元気になる。そう思っていただけるような書道教室を目標にしています。

繁本 香菜の書道教室(京都四条烏丸教室)
場所:京都市男女共同参画センター
月謝:1回 1500円(単発参加可)
時間:16時~18時
詳細サイト:京都四条烏丸教室

その他、難波・淀川・京橋などでも教室を開講中です。
▶詳しくはコチラ

書を気軽に楽しめるよう手ぶら参加OK! 

現状は教室の単発参加OKにしたこともあり、生徒様1人のマンツーマンレッスンであることの方が多いです。
しかし、その社会人の生徒様が、いつもお稽古終わりに私や他の学生の生徒様をお食事に連れて行ってくださるので、みんなで交流する時間が増えましたし書道教室をより良くするために、たくさんのご提案してくださいます。

そんな生徒様のお気持ちが嬉しく、私も頑張ろうと思えるのです。もちろん、生徒様にも書道教室を選ぶ権利があります。
なので教室案内の際、私の字が好みでなければ他の先生をご紹介します、雅号が欲しければ私の先生をご紹介します、と必ずお伝えしています。

書道教室のコンセプトや方向性もそれぞれ。このお手本で良いの?とご指摘いただくことも、私が他の先生方のお手本を拝見して、これで良いのかと思うこともあります。

でも、その書道教室に通う生徒様は先生の考えに同意した上でお稽古をしています
だからこそ私は〈先生と生徒の関係〉〈書道教室の方針〉を決して非難してはいけないと考えるのです。

背筋、ピン!-書道を通して身につくこと-

書道をもっと身近に感じていただくために、書道をするとどのような効果が得られるか、4つ述べていきます。

第1に、姿勢が良くなること。先日は着付け師の方から姿勢が良いと誉めていただきました。書道でより良い字を書くためには姿勢を正すことが大切です。小学生の時は背中に定規をいれて、背筋を伸ばしていたことも(笑)

第2に、礼儀作法を覚えられること。書道を通してどんな力が付くか。私は小学校5年生から卓球に打ち込んでいる時期があり、指導者の先生が「卓球がなくなったときに何が残るか」ということを常におっしゃっていました。
それは礼儀だったり、上下関係だったり。書道でも同じです。いくら字が上手くても、それ以外の人間性が欠如していてはいけないのです。

第3に、文字や書き順を覚えること。書き順を意識してこそ、美しい文字が生まれます。

第4に、物を大切にすることの重要性。万全の筆の状態で書くことで良い作品が生まれることを伝えたいです。物を大切にできない人は、人のことも大切にできない。というのが私の持論です。

書道がいくら上手でも、「その作品がなければ普通の人」にはなりたくない。書道を通して人として魅力になることの大切さを自身でも考え、伝えていきたい!そう考えています。

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